人間見聞録・・暖かい人の心
皆様、こんにちは。
今日の福岡地方は、曇に近い小雨の天候です。
皆さんは、昨日のニュースを見ましたか?
ブータンの国王夫妻が、福島に入られ、住民の方々を勇気づけられていたあのシーンを。。
お坊さんを同行させ、福島の地で、お経をあげて下さいました。
あの一連のシーンを見て、胸がジーンと暖かくなってくるのが自覚でき、「すごいな〜 素晴らしいな〜」と心から思ったところでした。
一方、仕事上でも、感動するシーンがあったんです。
実は、タバコを辞めれない大先輩入居者の方がいらっしゃいまして、どうしたらいいかな〜 と悩んでおりましたところ、認知症のAさん、Bさんがいるのに気がつきました。「そうだ。この悩みをAさん、Bさんに聞いて頂き、何かのヒントをもらおう!」そう思った私は、早速、Aさん、Bさんの下に向かいました。
「Aさん、Bさん、こんにちは。」「あら、こんにちは。お元気でしたか?随分お忙しいんでしょう?」といつものご挨拶とハイタッチを行います。それが終わりAさんより「どうなさいましたか?」と質問があります。
「実は、Aさん、Bさんに相談があって来たんです。相談しても良いですか?」 「私でよければどうぞ。大したことは言えんけどいいの?」 「Aさん、Bさんに聞いて頂きたかったんで・・宜しいですか?」 「どうぞ」 「あの、実は、私の大先輩がタバコを辞めないんです。どうしたら辞めて頂けるでしょうか?」 「そうね、私の周りでタバコをのむ人はおらんかったからね〜」とAさんが応えてくれました。
次にBさんが応えてくれます。「そうですね、私の周りにも吸う人はいませんでしたが、食堂をしてました関係で、あるお客さんがそういえば辞めましたね。確かそんときは、体の調子を崩し、タバコを吸う気にならない。と言ってましたが・・」「そうよね。自分で吸いたくない・・と思わんとやめんよね」・・・その後、いつの間にか私の存在が2人の間では消え、2人はこの話で盛り上がります。
「Aさん、Bさん、良いヒントを頂きました。ありがとうございます。それを利用させて頂きます。」そう間を割って話をし、その場を離れましたが、まだ2人は、禁煙の話に花が咲いていました。
次の日、またもや2人は一緒にいます。
「Aさん、Bさん、今日の体調はいかがですか?」・・それから切り出し、「Aさん、Bさん、昨日のタバコを辞めれない人に対するアドバイス・・どうもありがとうございました。」 「そんな事したかね〜」 「はい。貴重なアドバイスを頂きました。ここで、報告です。実は、Aさん、Bさんのアドバイスの御陰で、タバコを辞める決意を表明しました。タバコを辞めるそうです。本当にありがとうございました。」
「まあ〜 そうですか。何だかわからないですが、お役に立てたんなら良かったです。」と言って、涙ぐまれていました。その後、握手をさせて頂きましたら、目からとっても美しいダイヤモンドの様な涙が、キラリと光りながら頬を伝っていました。
私も、思わずもらい泣きしそうになりましたが、こんなにも純粋に喜んでくれ、素直に感情を表に出せるこの美しさ・・ 大感動でした。
この方々には、全く、自我・我欲はありません。
本当に見習いたい美しい出来事でした。 とっても心が澄みわたります。
私は、認知症の方が大好きなんです。
今、考えている事は、認知症の方と、人と交われない子供達や、大人達を結びつけ、「認知症セラピー」をする事です。
痛みを分かち合い、受け入れ合い、互いを支え合う事が出来、信頼関係の中で互いの為になる結びつけが、出来るのではないか?と思っています。
世の中全ての人が、こんな心を持ち合わせています。一方で、邪の様な心も持ち合わせています。
邪があるから美しい。
この暖かい人の心を、感じる事の出来る人間でありたい・・ そう思います。
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