翔 (かける)(T)

1月24日の日曜日に、翔君(小学6年生)が、硬式野球クラブチームを体験する為、あるチームに、1日仮入部をしました。体をほぐし、バッティング練習を行い、最後に守備練習をし、『硬球は怖い・・・』と思ったそうです。

体験入部が終わり、彼が、私達の練習場に、お母さんと一緒にやってきました。

『おい翔、お前硬球が怖かったらしいね』、『怖いよ』そんな会話がひと通りありましたが、そこで、翔の体験入部に引率者として同行していた、翔が所属しているソフトボールチームの監督さんが、『翔、硬球を柔らかいボールだと思ったら良いんじゃないか?』と提案をし、しばらく考えて、『そうやん、カラーボールと思ってやればいいんだ。』と何かがひらめいたという言い方で返答しました。

私は、この一連の会話を、破れかぶれのボールにテープを巻く作業をしながら聞いていましたが、なんて凄い子供だろう!と思い、ビックリしたのです。

その晩、この話を、息子はどう思うか知りたかったので、二人で話をしたのですが、彼もやはり私と同じ感想を持ったようです。

何が凄いかと言うと、まず『硬球が怖い』と口に出して言えた事です。皆さんも硬球で野球をやったらお分かりになると思いますが、とても硬いボールで、当るととても痛い思いをします。硬球での野球を始める時は、まずは、このボールに対する恐怖心を取り去り、お友達にならないと出来ません。これを、はっきり口に出し、自分の現状を認め、『何か良いヒントがあったら下さい』と言わんばかりの表情で皆に言ってまわる。その一連の基本が、この歳で、身についている事に驚きました。その表情を見たソフトボールの監督さんが、とても優しくヒントを与え、しばらく時間がありましたが、先程のセリフに結びついた訳です。

自分の現状を認め、見栄やメンツではなく、向上心の下、それを口に出し、智恵を求め、その智恵のヒントを、直ぐ血肉にしようとし、実際にカラーボールだと思ったら怖くないか試してみるこの翔は、小学校6年生ですがとても良い勉強をさせてもらいました。

『智』・『師匠』は、年齢だとか、性別だとか、肩書きだとか、そんなもの関係ないですね。反面教師と言う事で、勉強させて頂ける事もありますが、今回、小学校6年生の翔君から、貴重な勉強をさせて頂き、感謝しています。彼の卒業式の時には、何か良いものをプレゼントしないとばちがあたりそうです。

Filed under: スタッフ日記 — takaotsuyosi 9:04 AM  Comments (0)
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