無心
時として、我心のスイッチがONすると、視えるモノも視えなくなる。
その渦中は、そんな事を微塵も感じない。。
それを気づかせてくれるのは、家族であり、友人・知人だ。。
今月の事である。
息子から一通からメールが届いた。
そのメールを読んで、心が暗くなった。そのメールの何日か前に、次女からもそれに似た内容の話があり、ダブルでの話であった。
『冷静に対応せんと・・』自分にそう言い聞かす。。
冷静に対応している積もりだが、未熟な私は、頭と心が反比例し、頭優先の行動に出た。。
それから数日後、次女と食事をする事を約束し、その日を迎えた。。次女と2人で・・と思っていたが、そこに長女も加わる。。次女から話を聞き、その上で私なりの考えを伝える積もりであった。。
食事会場につき、テーブルにつくやいなや『問題が解決した』事を知り、安堵する。。その後、長男の話になる。。
姉弟は姉弟で相談し、アドバイスをし・・・ という事を行なっている様で、親としては、なんとも嬉しく思った。。
それからというもの、息子からの連絡を待つ。。
この連休中、久しぶりに息子がお世話になった高校が、練習試合をする為、妻と一緒に応援に出かけた。
そこでお会いしたのは、息子と同級生の親御さん、監督・コーチの先生方であった。。
第一試合が終わり、A先生が私達夫婦のもとに来てくださった。。
『先日、〇〇に電話をしたんですよ。。』
嬉しかった。ホントに嬉しかった。。気がつけば、目元が潤んでいる自分に気付く。。
その後、A夫妻と一緒にランチに行く。。息子の事を良く知って下さっているA夫妻が、語りかけて下さる。。聞いて下さる。。
嬉しかった。。ホントに嬉しかった。。またもや気づけば・・と言う状況だった。。
元来、自分の事を人に相談する。と言う事が、人に迷惑な事を押し付けているのではないか?甘えているのではないか?と思い、その行為が苦手な私は、その考え自体が間違っていた・・という事に46才にして初めて気付く。。
今朝、いつもの様に、毎朝自分に課している事を行う。。その際、フッ・・とある思いが湧き上がってきた。。
心の声だ。。
『もしかしたら、自分の想いを、息子の身体を借りて実現しようとしていたのではないか? きっとそうなのかもしれない。。彼もそう思っていたのだろう』
彼の側からすると、『お父さんの本心、お父さんが言っている事・・ 違うやん。。 そう言ってるけど、本当は〇〇と思ってるんやろう・・』そんな声が聞こえた。
私自体が、自分の心に気づかないようにしていたのかもしれない。。そう妻に言われた。。そうだろう・・きっとそうだろう。。
心と頭を限りなく近づけ、無になる事が大事ですね。。痛感します。
弱き自分が、生きてくる中で自然と作りあげてきた概念や思い込み、自分自身を防御する為に身に付けた事が、逆の結果を産む事に繋がっている事に気づくと、恥ずかしてしょうがない。。
そして、この無心・・ 平常心・・ こういう境地にいつも立てれる自分にしておく必要を切に感じる。。
息子を守り、息子を育て、息子を支える・・ という想いが、息子にとって最大の妨害エネルギーになっているかもしれないと思うと、申し訳ないのと同時に、無になれる自分になれる様、努力を怠らない様にしたい。。
無心・・ ここに向けた自己との戦いは、今も続いている。。